リフォーム(屋根)

屋根も毎年、歳を取る?

私たちの身体と同じように、住まいも1年ごとに歳を重ねています。
在来軸組工法と呼ばれる木造建築では屋根を板金や瓦で、外壁を板金や窯業系外壁材で覆うことで躯体を雨風による劣化から守っていますが、経年による屋根・外壁の摩耗や劣化は僅かずつのようでも着実に進んでいるのです。
当社では数千例に及ぶ屋根融雪に携わった実績から、屋根・外壁の傷みを数多く目撃し、また修繕のお手伝いをしてきました。
お客様自身が屋根面を点検するのは、高所・急勾配と危険な要素も多く、お勧めできません。新築から10年、前回の塗替え、葺替えから10年をめやすに、私たち北越融雪までご相談ください。


屋根修繕時期のめやす

平成の初め頃までと違い、近年は板金材や塗装材の進歩も著しく、従来に比べて大幅に長持ちするようになっています。とはいえ、人間の健康と同じように劣化が進む前に手当することが重要です。

新築10年目20年目30年目
塗装
塗装1回め塗装2回め
板金葺き替え

こんな症状を見つけたら、そろそろご相談時期です。

1.赤錆が始まっている

屋根板金の原材料は鉄ないし鉄合金であり、その表面を塗膜などで保護してあります。鉄は私たちが利用する純鉄よりも酸化鉄の方が科学的に安定なため、酸素と水が同時に存在するところでは次第に酸化されるわけです。錆はそれ自身が表面の荒れた状態を作り出し、そこに表面積の増加と水分の滞留を生じるため、一旦錆が始まると連鎖継続的に錆が進むことになるのです。

2.金具が錆びている

雪国の屋根には雪止め金具やなぜどめ(山形鋼を専用金具により屋根面に固定したもの)が設置されていることが多いものです。これらのネジ部はメッキや塗装により保護されていないことが多いため、錆を生じやすい状態にあります。一旦発生した錆は酸性雨などに洗われて屋根表面を流れると、次第に錆水が流れた部位にも錆が広がることが知られています。これを「もらい錆」と呼びますが、腐食が深刻化しないうちに金具交換や金具塗装を含めて修繕の計画を立てることが望ましいと考えられます。

3.板金の折曲げ箇所が錆びている

4.その他

平成初め頃までの住宅では現在主流の0.35mmや0.4mm厚板金でなく、0.27mm板金が採用されていました。永年の居住によりだんだんと肉やせや腐食が進んでいくのですが、普段はなかなか屋根に上る機会などありませんから見つかりにくいと思います。このようになった場合、ファストフラッシュ(万能防水シート)による簡易補修か、さもなければ部分的な板金張替えをおすすめ致します。

瓦の割れは漏水の原因となり、軒天の破損は小生物侵入の原因となります。瓦は交換、軒天破損はリブ波トタンなどへの張替えが可能です。


屋根修繕の流れは?

1.以下の症状に当てはまるようならばご連絡下さい。

・屋根面に赤錆びがある
・屋根面の塗装が剥がれている
・屋根面に穴が空いた
・天井に雨染みがある
・天井から雨漏りしている
・雨樋から雨水が溢れる
・雨樋が開いている
・雨樋にゴミが詰まっている… など

2.調査状況に応じた計画と見積を行います。

屋根の調査状況に応じて方針を立案します。
・塗装塗替えが良いか、板金葺替えが良いか
・すぐ行うべきか、まだ何年か余裕があるか
・施工時期はどうするか
・足場の計画はどうするか
・塗装や板金の仕様はどうするか
…などを計画し、お見積致します。

3.屋根の工事に適切な足場を設置します。

屋根の工事は高所作業となるため、転落防止・屋根への通路・作業床としての足場を設置します。
万一にも大切なお客様のお住まいで事故を起こさないよう、最新の注意を払って工事の準備を進めます。

4.屋根の塗装修繕を行います。

塗装の場合は
1)ケレン・高圧洗浄
汚れの除去と目荒しを目的としたケレン作業、剥離した汚れを洗い流す高圧洗浄を行います。
2)錆止め下塗り
下地と防錆を兼ねたエポキシ系の下塗りを行います。
3)中塗り・上塗り
屋根面の状況に応じて、シリコン系・ウレタン系などの塗料を2回塗りして仕上げます。

4’.または板金修繕を行います。

板金修繕の場合は
1)既存板金撤去処分
傷んだ板金を剥がして処分します。
2)屋根下地修繕・ルーフィング
腐ったりふやけたりした木部を手直しし、防水用のルーフィングを張り替えます。
3)板金葺替え
板金を葺替え、各部の収まりを調整仕上げ仕上げます。

5.お約束どおりの工事が完了したかどうか確認・ご報告します。

見積・ご契約どおりの工事を行うことをお約束します。


本当にきれいになるの?

1.板金葺き替えの現場

2.板金塗装の現場

3.塗りたての撥水状況

塗りたての板金は本当に良く水をはじき、かつ滑りやすくなっています。屋根に上がる場合にはくれぐれもご注意ください。また雨水の流出速度も早くなっているため、数ヶ月の間は軒樋に呑み込まれず飛び出してしまう場合があります。


こんな事例もご相談ください。

1.屋根の軒先だけ雪を滑らせたい

融雪屋根では、基本的に屋根上で雪を処理することを前提に屋根面上に雪止め金具を配置してあります。しかし、住宅周りに十分な敷地があり、軒先の雪は落としてしまったほうがせっぴを気にせず融雪を運用できる、というお客様も中にはおられるため、何年かの運用を経て雪止め金具を外す改良を行う事例があります。

2.軒天が傷んだので屋根と一緒に直したい

雨掛かりしない軒天へのケイカル板貼付けなどは比較的多く見かけますが、長い年月の間には劣化が進んでしまいます。小さな穴のように見えますが、このまま放置すると鉢やカメムシが侵入したり、コウモリが棲み着いたりとお住まいの傷みを加速させる一因になりかねません。

3.雨樋が落ち葉やコケで詰まってしまう

取っても取ってもいずれ溜まる雨樋のゴミは雨水の排水を妨げるばかりか、雨樋から草が生えたりと、意外にやっかいなものです。当社では雨樋へのゴミ溜まりや苔・草の繁茂を防ぎ、スムーズな排水を実現する「元旦内樋」に入れ替えることが可能です。

雨水は流すが落ち葉が入らない、元旦内樋(がんたんうちどい)。植物の種子が流入しても日光が差し込まないので発芽・成長しないうちに自然流下します。雨樋材料は通常0.35mm厚のせっぴによって軒樋が開いたり落ちたりすることも防ぐことができます。


塗装?葺替え?どうやって直すか迷ったら…

>「ヤネミル」(ドローン点検サービス)
急勾配な屋根の上もドローンで撮影し、修繕の計画ができます。


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