外壁が傷んでいることには、なかなか気づきにくいものです。
一見きれいに見えても隅や窓下など外壁の傷みは進みやすい。
「雨漏り」という症状が起こりやすい屋根に比べて軽視されがちなのが外壁の傷みです。外壁の材料には金属系サイディング、窯業系サイディング、木質(板張り)などがありますが、それぞれ適切なタイミングでお手入れすることで性能を高め、寿命を延ばすことができます。
外壁修繕時期のめやす
窯業系サイディングの例をお示しします。近年では外壁材の進歩も著しく、従来に比べて大幅に長持ちするようになっていますが、人間の健康と同じように劣化が進む前に手当することが重要です。
新築 | 7~8年 | 14~16年 | 21~24年 | 28~32年 | 35~40年 | |
塗装 | - | 塗装1回目 | 塗装2回目 | 塗装3回目 | 塗装4回目 | - |
貼替え | - | - | - | - | - | 貼替え |
こんな症状があったら、そろそろご相談時期です。
1.チョーキング(風化による塗膜はがれ)
外壁材の表面が風化により粉状に剥離する「チョーキング」。
2.コーキングのヒビ割れ
外壁材の接合部を埋めたコーキングがヒビ割れしている。
3.外壁材のヒビ割れ・剥離
外壁材が部分的にヒビ割れている。 外壁材の水切り接触部がボロボロになっている。 外壁材が剥離している。 吹付け塗装の塗膜が剥離している。
なぜサイディングが傷むのか
1.窯業系サイディングの劣化
窯業系サイディングとは、セメントに繊維質を混ぜて、軽量化と強度強化を実現したものです。成形しやすい材質であるためデザインが豊富で、レンガやタイルのような立体感を演出することもできます。地域性はありますが比較的多く使用されているカテゴリです。
しかし、この外壁材には「凍結に弱い」という弱点があります。外壁材表面を保護している塗膜は7~8年ほどで紫外線や風雨による風化(劣化)が生じます。この段階で塗装修繕を行えば良いのですが、多くの場合「もう少し大丈夫かな…」と放置され、そのうちにあらわしになったサイディングの素地部分に少しずつ水が染み込んで、気温が下がった日に「凍結・膨張による割れ」が繰り返し生じることで次第にボロボロになる(凍害)が生じるのです。特に窓や開口部周り、水切り周りが痛みやすい傾向にあります。
また、外壁材は455×3030(mm)というサイズのものが一般的ですが、これを壁一面に貼っていく際に繋ぎ目を外壁用コーキングと呼ばれる注入目地材で充填します。この目地材も長い間に風化でヒビ割れなどを生じ、水を呼び込む欠陥部位になりがちです。
金属系サイディングの劣化
金属製サイディングとは、成形された板金に断熱材を組み合わせたものです。窯業系サイディングに比べて軽く、ガルバリウム系サイディングでは約1/4ほど、アルミニウム系サイディングでは約1/8ほどとされています。またクラック(ヒビ割れ)や凍害を生じにくいこともメリットです。ただ、屋根板金と同じように細かなキズから次第に錆を生じることもあるため、10~15年を目安に塗装修繕を行っておくと長持ちします。
直すには塗装と貼替えの2つがある
1.塗装修繕
塗装修繕では、最初にケレンと呼ばれる研磨作業によって既存外壁に残っている、古い塗膜や汚れを剥離します。次に塗料をプライマー、中塗り、上塗りの順に塗って仕上げます。シール部分は「打ち替え」と言って一度既存のコーキングをカッターなどの刃物できれいに切り取り、新しいコーキング剤を充填して仕上げます。
塗装着手前 塗装完了後
2.貼替え修繕
貼替え修繕では既存の外壁材を一度剥がし、防水紙や木下地(胴縁)などの状態を確認して必要に応じ更新します。その後新しい外壁材を張上げて完了となります。
外壁貼替え前 外壁張替え後
外壁修繕の流れは?
![](http://www.hokuetsuyusetsu.com/wp02/wp-content/uploads/2020/04/house_kekkan_jutaku.png)
1.以下の症状に当てはまるようならばご連絡下さい。
・チョーキング
・コーキングのヒビ割れ
・外壁材のヒビ割れや剥離
・サイディングの錆や剥がれ、穴あき… など
![](http://www.hokuetsuyusetsu.com/wp02/wp-content/uploads/2020/04/kaokucyosa.png)
2.調査状況に応じた計画と見積を行います。
外壁の調査状況に応じて方針を立案します。
・塗装修繕が良いか、外壁貼替えが良いか
・すぐ行うべきか、まだ何年か余裕があるか
・施工時期はどうするか
・足場の計画はどうするか
・塗装や外壁材の仕様はどうするか
…などを計画し、お見積致します。
![](http://www.hokuetsuyusetsu.com/wp02/wp-content/uploads/2020/04/kouji_ashiba.png)
3.外壁の工事に適切な足場を設置します。
外壁の工事は高所作業となるため、転落防止・屋根への通路・作業床としての足場を設置します。
万一にも大切なお客様のお住まいで事故を起こさないよう、最新の注意を払って工事の準備を進めます。
![](http://www.hokuetsuyusetsu.com/wp02/wp-content/uploads/2020/04/penki_tosou_man.png)
4.外壁の塗装修繕を行います。
塗装修繕は以下の手順で行います。
1)ケレン
汚れと古い塗膜の除去を目的としたケレン作業を行い、シーリング部分の古いコーキング材を撤去します。
2)プライマー下塗り
細かなキズを穴埋めし、仕上げ塗料が定着しやすくなるよう下塗りを行います。
3)中塗り・上塗り
外壁面の状況に応じて塗料を2回塗りして仕上げます。
4)コーキング
シーリング部分を新しくコーキングして仕上げます。
![](http://www.hokuetsuyusetsu.com/wp02/wp-content/uploads/2020/04/kouji_caulking.png)
4’.または貼替え修繕を行います。
貼替え修繕は以下の手順で行います。
1)既存外壁材撤去処分
傷んだ外壁材を剥がして処分します。
2)木下地(胴縁)・防水紙修繕
腐ったりふやけたりした木部を手直しし、防水紙を張り替えます。
3)外壁材貼替え
外壁材を貼替え、各部の収まりを調整して、コーキングを行い仕上げます。
![](http://www.hokuetsuyusetsu.com/wp02/wp-content/uploads/2020/04/myhome_man.png)
5.お約束どおりの工事が完了したかどうか確認・ご報告します。
見積・ご契約どおりの工事を行うことをお約束します。
塗装?貼替え?どうやって直すか迷ったら…
>ヤネミル(ドローン点検サービス)
外壁の高い位置もドローンで撮影し、修繕の計画ができます。