温水式融雪装置では、ボイラーやヒートポンプを用いて不凍液を加熱し、循環ポンプで融雪箇所に送り出します。
しかし、配管の接合部や機械周辺で不凍液が漏れると、屋根や雨樋付近、さらには雪の上にピンク色の着色が見られることがあります。
多くの不凍液には、雨漏りや他の液体と区別するために着色剤が含まれています。
当社で使用している「ナイブラインNFP」は、鮮やかなピンク色で、まるで氷いちごシロップのような色合いです。
このため、不凍液が漏れると周囲の雪や表面が明確にピンク色に染まり、視覚的に漏れを確認できます。
1.不凍液漏れがもたらす影響
不凍液の漏れは単なる着色だけでなく、システム全体に悪影響を及ぼします。漏れた箇所から空気が吸い込まれることで、循環効率が低下し、結果として熱伝導が悪化します。その結果、雪が十分に融けなくなる問題が発生します。
2.点検と修理方法
システムの圧力が低下し、不凍液の不足が疑われる場合、以下の手順で原因を特定します:
1)不凍液の抜き取り: システム内の不凍液を一旦抜き取ります。
2)空気圧テスト: 専用のポートからコンプレッサーを使い、空気を加圧します。
3)漏れ箇所の特定: ピンホールやクラックから音や空気の吹き出しを確認し、問題箇所を特定します。特定された箇所を修理すれば、システムの性能を回復させることが可能です。
ピンク色に染まった雪は、単なる現象ではなく重要なシステム異常のサインです。
早期発見と適切な対処が融雪装置の正常運転を維持する鍵となります。
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