新潟県に記録的な大雪 幹線道路も渋滞でストップ

今回、新潟県中越地方を襲った集中降雪は1日量で100?を超えたところも多く、新潟県長岡市・柏崎市では20?以上に渡る交通渋滞も引き起こしました。

当社の社員も小千谷市・長岡市方面のお客様から寄せられるSOSに対応すべく、国道17号線・国道117号線から小千谷市へ向かうのですが、1時間に数十mしか進まないノロノロ運転となり埒が明かないので、引き返してきました。

途中で信濃川左岸から小千谷市へ抜ける「雪峠」が通れるとの情報が入り、試しにアタックしてみたところ、除雪状況こそ間に合っておらずガタガタでしたが何とか小千谷市へ抜けることに成功しました。

まだ長岡市の市街地や関越自動車道・北陸自動車道は通行止めが続いており、そちら方面に伺うのは明日以降になりそうですが、何とか道路状況が改善し次第お邪魔しますので、どうかもう少々お待ちください。

山雪と里雪(さとゆき)

 今年のシーズン初めは里雪型の降雪で日本海側から中越地方の平野部が大量の降雪に見舞われています。

12/19 15時現在の積雪状況。小千谷市120?、長岡市99?、新発田市70?など平野部が大雪で、湯沢・津南・南魚沼・妙高高原などは0?ないし積雪深なしとなっている。

 主に日本海側の山沿いから山岳地域で降る雪を山雪といい、主に海岸地域や平野部に多く降る雪を里雪といいます。

山雪となるときの地上気圧配置は西高東低型が多く、季節風が強いことが特徴です。

山雪型( 気象概念(山雪・里雪) – 国土交通省北陸地方整備局)
https://www.hrr.mlit.go.jp

里雪となるときの地上気圧配置は袋型が多く、山雪に比べて季節風が弱いことが特徴です。


里雪型( 気象概念(山雪・里雪) – 国土交通省北陸地方整備局)
https://www.hrr.mlit.go.jp

山は一足早く雪化粧

十日町市当間のオスポック様を年末ご挨拶にて訪問してきました。

十日町の駅周辺にはまだ雪が積もっていませんでしたがホテルベルナティオに隣接するオスポック様は海抜約477mと、十日町駅が海抜148mなのと比べると約330mほど高い場所に立地しています。

気温は海抜100mごとに約0.6℃下がることが知られているので

0.6℃×3.3=1.98℃

と、駅周辺より2℃ほど低いので降雪も早いんですね。

融雪に適した熱源の選定について

野沢温泉村の地域であれば、電気より灯油式を推奨するとの回答でしたが、
再度その理由をお伺いしてもよろしいでしょうか。

2022年12月3日 某設計者様より

現在、長野県内のプロジェクトについていくつかお問い合わせを頂き、対応しています。

その中で、多くの方が疑問に思われるであろう質問がありましたので、良い機会と思い、こちらにも回答をご紹介しておきます。

以下、上記のご質問に対する当社からのご返答です。


お問い合わせ、ありがとうございます。

熱源が電気であれ、灯油・ガス等の燃焼機器であれ、降雪を処理するための単位面積当たり負荷は変わりませんので、あとは各燃料の単位熱量当たり単価が幾らになるかによって変わってきます。

一般的には
LPG > 電気 > 灯油 > LNG
という条件になる場合が多いと思います。

特に厳寒地ではデフロストによる出湯休止が問題になりやすいヒートポンプでなく、COP=1となる 抵抗負荷を採用されるでしょうから、負荷設備容量を大きくとれば、それがそのままデマンドや基本料金に効いてきます。

それにより、降雪の多寡によらず毎年少なからぬ固定費を支払う羽目になります。

逆を返せば、灯油を用いた温水循環式では基本料金という概念はなく、小雪の年には運転時間が少なった分、従量料金が下がるだけですから降雪量が年度によって大きく増減するような地域では電気ではなく灯油を用いることの方が向いているといえます。

ガスについては契約形態によって電気契約のように基本料金が発生するものもありますので、どちらかといえばコスト構造は電気に近いかもしれません。

(施工地によりLNGのこともあればLPGのこともあり、また運営母体が民間会社の場合も自治体事業の場合もあるため契約形態・料金設定の条件が多様だと思います)

そもそも降雪現象と雪に対する防災対策としての融雪設備は、降雪・積雪という現象をうまく理解しないと始まらないのですが「雪」は突き詰めれば氷と水と空気の混合物であり、気象条件や周囲環境によってその密度や物理的性質が異なるものでありランニングコストの最小化を図るには放熱出力を柔軟にコントロールできる装置の方がより適しています。

電気ヒーターを採用する場合には、前述の理由から
「設備容量を可能な限り小さく設計したい」
という発注者/元請側の意見が採用される場合が多いため、短時間に大量の降雪があったり、燃費節約のために運転を停止して雪が溜まった状態から始動するような条件下では放熱出力不足からうまく雪が融かし切れない場合が多いものです。

また、あとから設備容量を増強しようとするとイチからやり直しになるはずです。

その点温水循環式では(流量)×(平均循環温度)でおおよその放熱出力が決定できることから、設備の運用開始後であってもそれら2つのパラメーターを可変することにより放熱出力を大きくも小さくも調整可能という特徴があります。

したがって野沢温泉などのように標高が高く、気温が低い雪処理にとってシビアな条件下では電気でなく灯油・ガスなどの燃焼器を用いることがより適していると言えます。

例外的に電気を用いる事例としては、
1)熱源機の燃料となるべき灯油やガスの適期配送が困難な遠隔地や無人施設
2)電力のコストが一般民生に比べ限りなく小さくできる電力会社や鉄道会社
で電気ヒーターを使用する場合があります。

ちなみにこのご返信をする際、100?の屋根に対してガスボイラー、電気ヒーター、灯油ボイラーを採用したとして1シーズンのランニングコストを試算したところ、

1.ガスボイラー(LPG、長野県野沢温泉村’21/12単価)

約 330,000円/シーズン

2.電気ヒーター(中部電力、従量電灯C契約)

約 310,000円 /シーズン

3.灯油ボイラー(新潟県十日町市’22/12単価)

約 150,000円 /シーズン

4.ガスボイラー(LNG、新潟県小千谷市’22/12単価)

約 110,000円/シーズン

となりました。なお、シーズン当たりランニングコストは燃料単価、現地降雪量、施工方法等により大きく異なる場合がありますので、あくまでもご参考程度として頂きますようお願い致します。

【再生可能エネルギー】地中熱セミナーin新潟市

大橋です。私共 北越融雪 も末席に名を連ねる「新潟県地中熱利用研究会」の設立10周年記念事業「再生可能エネルギー 地中熱セミナー in新潟市」が開催されます。

再生可能エネルギーと聞いて真っ先に地中熱を思い浮かべる方は多くないと思いますが、冬季間曇天と降雪が続く新潟県では太陽光発電などに向いた地域が少ない代わりに、豊富な地下水熱を利用することができます。

日本全体の課題でもありますが、地方では人口減少と高齢化に拍車がかかり、公共建物の維持管理を行う上で光熱費(固定費)の削減をどのように行うかが課題になってきます。

菅 前首相は「2050年 カーボンニュートラル」を表明しましたが、個人ができること、企業団体ができること、それぞれに具体的な取り組みを積み重ねなければ理念と目標だけでは達成は望むべくもありません。

「地中熱のことなんて知らない」という方はもちろん、各自治体のエネルギー政策担当の方、環境政策担当の方からはぜひとも足を運んでいただき、新潟県に秘められた地中熱エネルギーの可能性について見識を深めて頂ければ幸いです。

  • 日時:2022年10月26日(水)13:00 ? 17:00(予定)
  • 会場:朱鷺メッセ 4階 国際会議室
  • セミナー参加費:無料
  • お問い合わせ:新潟県地中熱利用研究会(025-281–8812 (株)興和内)

【 採用 】 新しい仲間を募集しています

3/16、十日町商工会議所にて「十日町・津南就職ガイダンス2023」が開催されました。

2年前からのコロナ禍開催ということもあり、Zoomによるリモートでの会社説明だったのですが、少しでも当社の雰囲気を伝えたいと思い、現在勤務中の社員さんたちにインタビューした動画を用意して当日を迎えました。

あいにく用意されたPCの設定で動画再生ソフトが共有できず(涙)、当社の説明に参加してくれた5名の学生さんたちにお見せできなかったので、悔し紛れに(笑)こちらで共有します。

手前味噌ですが、当社の若手は素晴らしい…。

誰一人として「社長からの仕込み」ナシです。

良い会社にせねば、と背筋が伸びる思いです( ー`дー´)キリッ

【マサカの坂】有事に思う

当社の温水循環システムでは、熱源として灯油ボイラを採用することが多いのですが、その主要仕入先の1社が山口県に本社を置く「長府工産株式会社」です。

長府工産株式会社 代表取締役 伊奈紀道氏。

この度、同社製ボイラの一部に不具合事例が報告されたのですが、 メーカーとしては事態の収拾を図るため、該当する機種の納品先で順次部品交換を実施することを発表しました。

製品不具合というのは、 誠実なものづくりを旨としていても起こり得る「マサカの坂」ですし、年間数千?数万台のボイラを出荷するメーカーとしては事態の収拾にかかる費用と時間を想像するだけでも、気が滅入るたぐいの出来事かと思います。

しかし実際に製品を使用されるお客様のこと、またお客様に設備をお納めする我々施工業者や販売店のことを想い、明るみにしづらいであろう出来事に対して、スピーディかつ誠実な対応をとって頂いたことに感銘を受けました。

私たち北越融雪は、本当に素晴らしい取引先に恵まれています。

今後も末永くお付き合いさせて頂きたいと思います!

【積雪419cm】 新潟・津南町で観測史上1位を更新

新潟県津南町では24日(木)1時に積雪が419cmまで増加し、観測史上1位の記録を更新しました。
雪の峠は越えているものの、除雪時の事故などに十分な警戒が必要です。
( 2022/02/24 07:24 ウェザーニュース )

除雪時の事故に警戒を

先週末から続く大雪の影響で、北海道や北陸などは積雪が大幅に増加しています。昨日、16年ぶりに積雪が4mに達した新潟県津南町では夕方から夜にかけて雪が増え、日付が変わった後に419cmを観測しました。これは2006年2月に記録した416cmを上回り、1990年の観測開始以来、最も多い記録です。

この冬に降った雪の量は23日(水)の時点で1263cmと平年の約120%の多さとなっています。特に20日(日)から23日(水)までの4日間で170cm以上の新たな雪が降って積雪が一気に増加、記録の更新につながりました。

今日も雪の降りやすい状況が続くものの峠は越えていて、積雪の大幅な増加はない見込みです。これまでの大雪によって建物の倒壊や落雪、山間部での雪崩など災害が発生しやすくなっています。除雪を行う場合は複数人で実施するなど十分な安全を確保し、事故につながらないよう警戒が必要です。

【路面融雪】2022年はもうこれで降り納め!?

おはようございます、大橋です。

昨晩から今朝の降雪量は約40cmほど。

出社してみるとショールーム前もシャッター前も
きれいに雪が消えていました。

ショールーム前(約45?、コンクリート舗装)は三菱電機のメルスノーワイド14kWで

シャッター前(約24?、コンクリート舗装)は長府工産の灯油ボイラー12.6kWで

それぞれ異なる熱源で融雪しています。

「2022年はもうこれで降り納めにしよう!」

…と雷様が言ったかどうかは定かではありませんが、
今週末からは少しずつ暖かくなりそうな予報です。

もうひと頑張り、です。